CITY デザイナー
インタビュー
東京のファッションシーンを牽引し、東京的なリアルクローズを発信し続け、STUDIOUS でも絶大な支持を誇るブランド CITY(シティ)のデザイナー畑氏に STUDIOUS バ イヤー中根がインタビュー。 今期発売されたCITYのWeb限定ジョーゼットシリーズの特徴や良さ、オススメのコーディネートなど、ブランドのルーツやオリジナリティを紐解きつつ、CITYについて語り合う。また、ジョーゼットシャツを使った中根氏渾身のコーディネート特集にも注目。 同氏らしいラフで穏やかな会話を楽しみながらご覧ください。
(CITYデザイナー畑:以下略)
はい。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。まず、すごくシンプルですね。 シンプルな服ってすごく難しいと思うんですけど、このシャツの良いところはジョーゼットを使っているけどすごく高級感があるところですよね。
そうなんですよ!CITYのほとんどのアイテムは糸になる前の段階の原綿、原毛から厳選し生地に起こした完全なオリジナル素材なんですよ。その中で今回は特別なセルロースを使うことで、表面はハリ感があり、タッチはカリッとしてるんですけど指で生地を押すとスポンディッシュで柔らかいというのを実現してるんです。だから、高級感はありながらも着心地がすごく良いんですよね。
ステッチの感じとかもすごくいいですね。特別な糸とおっしゃいましたけど具体的にどんな糸を使ったんですか?
アメリカの糸商EASTMANの高級糸naia(アセテート)を使用してます。それをフィラメント(絹のように太さが均一な糸)紡績が得意な北陸で梨地二重織に織り上げました。シルクのように上質な光沢が服に存在感を与えてくれてます。
なるほど。シルエットなんですけど着丈短くないですか?
意図的に短くしたのではないんですけど、コンパクトででエッジィな仕上がりに持っていきたいって意識した結果こうなりました。
この丈感のメリットって何ですか?
すごく合わせやすいところですよね。裾がラウンドしていないのでタックアウトして着る人が多いと思うんですけど、レイヤードさせてもさせなくても一番きれいに収まる丈感がこれなんですよね。
なるほど!確かにそれはいいですね。
誰にでも着てほしいからシルエットはオーバーサイズだけどカッティングに拘ってて、肩から袖にかけて丸みを持たせることで究極までムダなシワを軽減するカッティングにしてます。大きくて美しい服を着てほしいんですよね。
色非常にきれいでいいですよね。色のこだわりのポイントってありますか?
若い方から30代40代の方までいろいろな人に着て欲しいという思いで作った結果、スモーキーやペールトーンになってこのカラーラインナップになりました。
その中でも、この黒すごくいいですよね。ジョーゼットって結構光沢感あるので白っぽくなったり、浅い黒になるんですけどこれはすごく深い黒でいいですね。
そこなんですよ!ジアセテートを使ってるので真っ黒に染め上げるのがすごく難しいんですよね。だからこの色を出すために7.8回はビーカーをやり直しましたよ。その結果生まれたのがこの黒です。
某メゾンブランドはホントかウソかは分からないんですけど、黒を7回染めるらしいんですよね。けど生地屋の方に聞くと3回以降は変わらないので意味がないらしいですよ(笑)
HAHAHAHAHAHAHAHAHA!!
ホントのところ分からないですけどね。(笑)けど色にそこまでこだわるっていうのはすごくいいですよね。僕個人としてもすごくロマンを感じます。CITYはテイストは違えど拘るポイントはすごくいいと思いますね。すごく合わせやすそうなんですけど何で合わせるのがオススメですか?
着る人の自由でいいと思うんです。けど、個人的にはワイドパンツでリラックスなテイストで着てほしいですね。だらしなく映らないカッティングにしているのでそこを生かして欲しいなと。あと、レザーのワイドショーツもオススメですね。
レザーのワイドショーツCITYでありますもんね(笑)
すいません。宣伝しちゃいました(笑)
実は今日このシャツの黒とベージュを使って14体コーディネートを組んできたので紹介していきますね!
それ事前に聞いていて、このシャツがどんなスタイリングになってるのかすごく楽しみでした、まして14体(笑)
そうなんです。コーディネートによってすごく洋服の表情が変わるのでコーディネートのしやすさを実感していただけると思いますよ。
それでは見てみましょう。
まずこちらのコーディネートですが、少し緩めのデニムとシャツでトーンを合わせて夏らしさを演出してみました。
デニムでカジュアルダウン好きです!クリースの入ったワイドデニムだからカジュアル過ぎないし、カラフルな小物使いが効いていますね。
洋服全体から小物まで黒で統一しました。
夏の黒いいですね、中根さん自身もですけど、小物の効かせ方すごく参考になります。
洋服のトーンを合わせて足元はスニーカーでスタイリッシュにしてみました。
ニュアンスカラーの合わせが新鮮です。海外のスナップみたいで目を惹きます。
洋服全体を黒で統一しました。足元は白のスニーカーで軽い印象に。
これに首からバッグさげてたら普段の中根さんですよね?(笑)
やっぱりワイドパンツとの相性は抜群にいいですね!
そう!こんな感じでスタイリングがオーソドックスですけど一押しです。
白のパンツにサンダルで最大限に夏らしさを引き出してみました。
モノトーンだけど軽やかなのいいなぁ。自分が普段するならこのくらい軽やかなのが好みです。
万人受けはしないかもしれないですけど個人的にはすごく好きなコーディネートです。
これは凄まじくお洒落。夏のワントーンレイヤード、個人的に大好きです。
さっきの黒バージョンで黒でもできちゃうんですよね。笑
僕これ普段やります(笑)縦をワントーンにしちゃって外に1色足すの大人っぽくて好きです。
ちょっとフェミニンなテイストに。
小物で1色インパクトのあるカラー持ってくるとスタイリングにリズムが出ていいですね。
休日スタイルです。
サンダルじゃなくて敢えてローファー、柄ショーツ、大人の休日ですね、最高です。
動きやすさと見た目を両立したスタイリング。
服を小物とパンツの同色で挟むのいいですね!これもさりげないけどレベル高い。
全体的に丸みを帯びたスタイリングに。
これ個人的に一番好きですね。っていうのもパンツがピンタックでサンダルと扱いやすいアイテムで組んでいるけど各アイテムを異素材にすることですごく雰囲気のあるコーディネートになってるからなんですよ。
グリーンのチェックパンツにもすごく合うんですよ。
これは中根節炸裂してますね!絶対に思いつかない、でもすっごいイケてる。
最後はスタンダードに締めちゃいます。
CITYでトータル組むとこうなりますね、だからこそ他ブランドとの組み合わせ本当に楽しませてもらいました。
皆様最後まで読んでいただきありがとうございました。
ありがとうございました。これからも素材とカッティングと色に拘ったアイテムをリリースしていきます。楽しみにしていてください。
(STUDIOUSバイヤー中根:以下略)
CITYのジョーゼットオープンカラーシャツについてインタビューします。畑さん準備はいいですか?