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PEOPLE 「CULLNI」
CATEGORY : BRAND    UPDATE : 2019.02.19

今回インタビューさせていただいたのは、着心地の良い素材やカッティング、デザイン性がありながらも着まわしのきくバランスのとれたアイテムを展開し、 多くのセレクトショップのバイヤーからも支持を受けているCULLNI(クルニ)をピックアップ。 新進気鋭のデザイナー・安藤一彦氏の素顔を探る。



CULL(探して集める)とNIFTY(素敵な、すばらしい、気の利いた) を組み合わせた造語「CULLNI」。 自分の道は自分で切り開く。 意志を持ち集める。選び取る。構築する。 素敵な人生を送る為に。 という意味、思いを込めブランドを発信している。


“創るなら“日常に寄り添い着てもらえる服”を”

デザイナーになるまでの経緯を教えてください。

「もともと、デザイナーとして洋服を創りたいという気持ちはあって。服飾の専門学校に入学をするところからスタートしました。 学生のときに好きだったブランドはCOMME de GARCONS(コムデギャルソン)やISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)。 最初はそれらのブランドに入って、新しいことを探求する服を作りたいと思っていました。」

今、デザインされているお洋服のテイストとは異なりますね。

「自分でも、違うなと思います。でも、当時好きだったものと、今好きなものは変わってきています。 デザイナー、パタンナー、販売員を経験した事で、いまのテイストにたどり着きました。 最初に経験したのはデザイナー。 当時はレディースのセレクトショップの商品のデザインをしていました。次のパタンナーの時代は、ほとんどアシスタントといった感じ。」


様々な職種にチャレンジした理由は?

「自分のブランドを始めるのは、デザインする側から販売するまでを一通り経験してからにしようと考えていました。 最後の販売員での経験が自分の中では大きくて。販売を通して、実際にお客様に“服を着てもらうこと”への意識が強く芽生えました。 そこで、今のブランドにも通じる感覚が出来上がったというか。 モード要素が全面に押し出したものよりも、日常に寄り添い着てもらえる服を創りたい、と思う様になりました。」


 

“配色を考えるのは、ただただ手探り。だからこそあがりが楽しみになる。”

CULLNIのデザインは色の組み合わせ、使い方が印象的ですが、カラーパレットで意識していることはありますか。

「これというのは特にありませんが、その時に気になった色を組み合わせて、何回も試行錯誤をしています。本当にただ、手探りという感じ。 結局、サンプルが出来上がるまでどういう風に色が出ているのか、分からないので。

紙やモニター上で色の組み合わせをシミュレーションしても、どうも上手く出なくて。 だから、余計にサンプルの上がりを待つのが楽しいです。 そもそも、色で遊ぶ様になったのは16AWコレクションから。 その時にローンチしたニットで、ネイビー・ボルドー・モスグリーン・サックスブルー・オレンジの組み合わせ。 その時に、同トーンの色味の中に、オレンジの様な違うトーンのものを組み込むと面白いのでは、と思う様になりました。」


ブランドとして、強めて行きたいアイテムは?

「単品アイテムとして強めていきたいものは特に決めていません。それよりもスタイリングの提案を大事にしてCULLNIの表現する世界観をより打ち出して強めていきたいと思っています。」

 

“納得いくデザインのものがあがるまで、3時間でも、3日でも妥協せずに試行錯誤を繰り返している”

シーズンテーマは設けていますか?また、設けているなら19SSコレクションのテーマとキーアイテムを教えてください。

「毎シーズンテーマを設けているわけではなく、期中のアイテムを自分で着てみて、次のシーズン何を着たくなったか、このアイテムはこういう素材がいいな、とか、いち消費者の目線で考えています。

あとは日々、街の人々を観察して、コーディネートや空気感が素敵な人からアイディアをもらうことも。 19SSコレクションでは“テーラードジャケット”が自分の中ではキーとなるアイテムと考えています。 テーラードジャケットは、何となく『堅苦しい』というイメージがあって、今まで展開をしたことがなくて。 でも今回、気軽に、肩肘張らずに着られるジャケットにチャレンジしてみようと思い立ちました。 シルエットはゆったりで、柔らかめの素材で。

ストリートがトレンドの今だからこそ、新しいかもしれないと思って。セットアップのパンツも展開する予定。ラクに羽織れて、かつ上品に見えるセットアップが今の自分の気分とマッチしました。」


デザインのインスピレーション源を教えてください。

「アイディアはあっても実際のデザインは、パターン用紙を目の前にしている時しか、ほぼ出てきません。 パターン用紙と3時間でも、8時間でも向かい合って、線を入れてみたり、付属を変えてみたり。アイディアを詰めて形にするまで、パターンと向き合っています。 納得のいく形に着地させるまでひたすら試行錯誤を繰り返しているので、ひとつのアイテムをデザインするのにも当然時間がかかります。3日間悩んでも決まらないなんてことも。」


今回の別注アイテムについて、デザインポイントを教えてください。

「STUDIOUSのお客様にCULLNIの世界観をまず、伝えたいので、別注アイテムだけでコーディネートを組める様にしています。 最初に展開しようと思ったのが、ロゴ入りのフーディ。 今までやってこなかったアイテムでしたが、バイヤーの熊沢さんとお話する中でチャレンジしてみようと。 また、フーディにあわせて、ネックラインをすっきりと見せたコートも。 フーディにあわせるならどういったデザインのコートが良いかな?と考えたところから着想を得ました。 ネックラインはフードが綺麗に見える様すっきりとしている分、ウエストまわりにはベルトで遊びを入れ、ポイントにしています。 また、フーディ以外のアイテムとコートを着るときのためにニットのスヌードも展開しています。」


商品購入ページへ:CULLNIの正式通販

最後に今後の展望を教えてください。

「やっぱり、海外展開は視野に入れています。 色々な国の方に着てもらいたいし、買ってもらいたいので。実際、海外のお客様からのお問い合わせも最近は多くて。 英語圏とか、ロシアの方からもお問い合わせをいただいたりしていますね。 一人でやっているので、手が回っていない部分も多いですが、まだまだCULLNIのブランドが知ってもらえていないのが現状。

まず、より多くの人にブランドを知ってもらうにはどうすれば良いか、アイディアは常に模索しています。色々仕掛けたいなと思っています。」


CULLNI OFFICIAL INSTAGRAM:@CULLNI

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